「又は」「若しくは」「及び」「並びに」

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 文章を書く際に,選択肢が増えるほど,いつも頭を悩ませるのが,標題に掲げた4つの用語の使い分けです。

 英語では,「and」,「or」で済むところ,やはり日本語は流石です。

 小難しいルールがございます。

 しかしながら,世の中の文章を見ていると,気分次第??で適当に使われているようにも感じます。

 ということで,自分のためにも,少し復習してみたいと思います。

 1 「又は」「若しくは」について
   まず,英語の「or」に該当するものです。
  
  (1)単純にAかBかを選択する場合 →  「A又はB」
     後述しますが,この時点で「A若しくはB」を書いたらアウトデラックスです。
   
  (2)並列的な関係のAかBかCを選択する場合 →  「A、B又はC」
     しばしば「A又はB又はC」という記載を見かけますが,これもアウトです。

  (3)並列的な関係でない,スモールaかBかCを選択する場合 →  「a又はB若しくはC」
     aとBとCは,並列的な関係にないため,ここで初めて「若しくは」が登場してきます。

 「又は」と「若しくは」の重要な点は以下のとおりです。
 ・「又は」の出てこない文章に,いきなり「若しくは」は出てこない。
 ・大きなグループの区切りは,「又は」を使用し,小さなグループの区切りは,「若しくは」を使用する。
  (3)に具体的なワードを入れると分かりやすいです。
  シャア(a)又は百式(B)若しくはサザビー(C)
  シャアが人名なのに対して,百式とサザビーはMS(モビールスーツ)ですので,グループが異なります。


 2 「及び」「並びに」について
   英語の「and」に該当するものです。

  (1)単純にAとBとを選択する場合 →  「A」及び「B」
     これは簡単です。

  (2)並列的な関係のAとBとCを選択する場合 →  「A、B及びC」
     これも1(2)同様に,「A及びB及びC」ではありません。

  (3)並列的な関係でない,スモールaとBとCを選択する場合 →  「a並びにB及びC」
     初めて「並びに」が登場します。

 重要な点は,「又は」「若しくは」とほぼ同じですが,大きな違いにお気づきでしょうか?
 大きなグループを区切るのが「又は」の役割であったのに対して,こちらでは,「及び」ではなく,「並びに」がその役割を果たしています。
 なお,「若しくは」同様,「及び」のない文章に,いきなり「並びに」は出てきません。

 3 「又は」「若しくは」「及び」「並びに」が複合する場合について
   上述したルールを踏まえても,頭を悩ませるのがこちらです・・・。

   例)D(人(自然人)又は会社(法人))の氏名(名称)、年齢、住所(所在)が知りたい場合
   
     Dの氏名及び年齢又は名称並びに住所若しくは所在

     少々自信がなくなってきましたが,このようになるはずです。

     この一文で以下のことが問われています。
     Dが自然人の場合:氏名、年齢、住所
       〃 法 人の場合:名称、所在 ※法人には,「年齢」がありません。

 いかがでしたでしょうか?
 
 このような文章のルールは,法律に従事する者だけの問題ではありません。
 
 良い頭の体操になれば幸いです( ´∀`)