豆知識

カテゴリー:豆知識

2019年1月5日|カテゴリー「豆知識
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 面 談:申請可能な状態か否かについて、旅券や御本人からの聴き取り等から判断いたします。

     

 申請書類に関する打ち合わせ:2~4回程度が目安です。

     ↓ 

 書類確認:法務局(水戸)※必ず同行いたします。

     

 本申請:法務局(水戸)※御希望により、同行いたします。

     

 面 接:法務局(水戸)※行政書士は、面接には同席できません。

     

 追加書類の提出等:特に指示がある場合に必要です。

     

 結果について:「官報」に告示されます。


 帰化申請は、申請御本人との「信頼関係」が重要となります。

 スムーズに申請行為を行い、望ましい結果が得られるよう、御協力いただけると幸いです。

 御不明な点は、お気軽にお問い合わせくださいませ。

 よろしくお願いいたします。


2018年8月15日|カテゴリー「豆知識
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実家に帰省され,親族(親戚)と久しぶりに顔を合わせた方も多いのではないでしょうか?

 この,普段何気なく使っている「親族」という言葉ですが,法律上の親族とはどの範囲までを指すのか,御存知でしょうか?

 一般的には,血縁を感じるすべての範囲が,親族として扱われているようにも感じますが,法律上,親族の範囲がきちんと定められています。
 
 以下,順に御説明いたします。

1.6親等内の血族
 血族(けつぞく)とは,実際に血がつながっている人のことを指しますが,無限にではなく,6親等以内という制限があります。

 1親等:父母・子
 2親等:祖父母,孫,兄弟姉妹(けいていしまい)
 3親等:曾祖父母,曾孫,おじおば,甥姪
 4親等:高祖父母・玄孫・祖父母の兄弟姉妹・いとこ・甥姪の子
 
 以下,参考までに。
 5親等:高祖父母の父母・来孫・高祖父母の兄弟姉妹・祖父母の甥姪・いとこの子,甥姪の孫
 6親等 高祖父母の祖父母・昆孫・高祖父母の父母の兄弟姉妹・高祖父母の兄弟姉妹の子・祖父母の甥姪の子等

 なお,養子縁組をした場合,実際に血はつながっておりませんが,法的な血縁関係が生じるため,血族として扱われます(法廷血族)。
 ただし,養子縁組をする前に生まれた子については,血族関係は生じません。
 
2.3親等内の姻族
 姻族(いんぞく)とは,婚姻した場合における配偶者側の血族との関係を指します。
 こちらは,上述した血族とは異なり,3親等までの範囲が親族として取り扱われます。
 例えば,自分から見た,配偶者の兄弟姉妹との間にも姻族関係が生じることとなります。
 一方,自分の兄弟姉妹と,配偶者の兄弟姉妹との間には,直接の親族関係は生じません。
 
3.配偶者
 法律上,配偶者は,血族にも姻族にも該当しませんが,婚姻を契機に親族関係が生じます。
 「相続関係説明図」の記載をする際にも,「夫 = 妻」という表記をするため,0親等のような扱いであるとも考えられます。
 また,実際に相続が発生した際にも,常に相続人としての地位を有しています。

 親族とのお付き合いをするに際し,厳密な区分を設ける必要はないですが,自分から見て,相手方がどのような関係上にあるのかを確認する良い機会になればと思料いたします。
 ちなみに,私は,「遠くの親戚より近くの他人」というタイプです(^ ^)

 茨城県つくば市のHP行政書士事務所では,遺言・相続(遺産分割協議)に関する業務を行っております。
 御相談事項がございましたら,お気軽にお問い合わせくださいませ。
 ※16日(木)までお休みをいただいておりますが,メールでのお問い合わせにつきましては,随時,御返信いたします。
2018年6月24日|カテゴリー「豆知識
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 近年,御高齢のお客様を中心として,不動産(農地)を早めにお子さんへ承継したいという御相談がよくあります。

 この場合,行政書士としては,農地を移転するための前提条件である,「農地法第3条許可申請」を農業委員会に対して提出することが主な業務となります。

 しかしながら,実際に所有権が移転した後に生じる「贈与税」についても,ある程度の知識を有していなければなりません。

 贈与税の申告は,贈与を受けた年(農地の場合は,農業委員会の許可があった年)の翌年の2月1日から3月15日の間となり,その計算により,贈与税を収めることとなります。

 ここで,キーワードとなるのが,「相続時精算課税制度」というものの存在です。

 この制度は,生前に贈与した金額のうち,2,500万円までは贈与税が課税されず,相続時に相続財産に加算して,相続税が計算されるというものです。

 つまり,贈与税をすぐに収める必要はなく,相続が発生するまで,先延ばしにすることができます。
 ※決してタダになるわけではないという点に注意が必要です。

 その詳細は,税理士さんのブログ等を読まれた方が詳しく記載がなされていると思いますが,特に不動産の贈与に係る贈与税は,その不動産評価額をベースに計算がされますので,高額になる場合も多いため,同制度を利用するという選択も大きなメリットがあります。

 同制度を利用したい場合には,贈与税の申告書に「相続時精算課税選択届書」を添付して,受贈者(贈与を受ける人)の住所地の所轄税務署長に提出することが必要です。

 もちろん,同制度の利用によるデメリットも存在しますので,生前贈与を行う際には,先に税務署へ御相談されることをお勧めしております。

 茨城県つくば市のHP行政書士事務所では,農地に関する手続も幅広く対応しておりますので,お気軽に御相談くださいませ。
贈与者
贈与をする者
贈与をした年の1月1日において,60歳以上の者であること
受贈者
贈与を受ける者
贈与を受けた年の1月1日において,20歳以上で,かつ,贈与を受けたときにおいて,贈与者の直系卑属である推定相続人,又は孫であること
2018年5月7日|カテゴリー「豆知識
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 文章を書く際に,選択肢が増えるほど,いつも頭を悩ませるのが,標題に掲げた4つの用語の使い分けです。

 英語では,「and」,「or」で済むところ,やはり日本語は流石です。

 小難しいルールがございます。

 しかしながら,世の中の文章を見ていると,気分次第??で適当に使われているようにも感じます。

 ということで,自分のためにも,少し復習してみたいと思います。

 1 「又は」「若しくは」について
   まず,英語の「or」に該当するものです。
  
  (1)単純にAかBかを選択する場合 →  「A又はB」
     後述しますが,この時点で「A若しくはB」を書いたらアウトデラックスです。
   
  (2)並列的な関係のAかBかCを選択する場合 →  「A、B又はC」
     しばしば「A又はB又はC」という記載を見かけますが,これもアウトです。

  (3)並列的な関係でない,スモールaかBかCを選択する場合 →  「a又はB若しくはC」
     aとBとCは,並列的な関係にないため,ここで初めて「若しくは」が登場してきます。

 「又は」と「若しくは」の重要な点は以下のとおりです。
 ・「又は」の出てこない文章に,いきなり「若しくは」は出てこない。
 ・大きなグループの区切りは,「又は」を使用し,小さなグループの区切りは,「若しくは」を使用する。
  (3)に具体的なワードを入れると分かりやすいです。
  シャア(a)又は百式(B)若しくはサザビー(C)
  シャアが人名なのに対して,百式とサザビーはMS(モビールスーツ)ですので,グループが異なります。


 2 「及び」「並びに」について
   英語の「and」に該当するものです。

  (1)単純にAとBとを選択する場合 →  「A」及び「B」
     これは簡単です。

  (2)並列的な関係のAとBとCを選択する場合 →  「A、B及びC」
     これも1(2)同様に,「A及びB及びC」ではありません。

  (3)並列的な関係でない,スモールaとBとCを選択する場合 →  「a並びにB及びC」
     初めて「並びに」が登場します。

 重要な点は,「又は」「若しくは」とほぼ同じですが,大きな違いにお気づきでしょうか?
 大きなグループを区切るのが「又は」の役割であったのに対して,こちらでは,「及び」ではなく,「並びに」がその役割を果たしています。
 なお,「若しくは」同様,「及び」のない文章に,いきなり「並びに」は出てきません。

 3 「又は」「若しくは」「及び」「並びに」が複合する場合について
   上述したルールを踏まえても,頭を悩ませるのがこちらです・・・。

   例)D(人(自然人)又は会社(法人))の氏名(名称)、年齢、住所(所在)が知りたい場合
   
     Dの氏名及び年齢又は名称並びに住所若しくは所在

     少々自信がなくなってきましたが,このようになるはずです。

     この一文で以下のことが問われています。
     Dが自然人の場合:氏名、年齢、住所
       〃 法 人の場合:名称、所在 ※法人には,「年齢」がありません。

 いかがでしたでしょうか?
 
 このような文章のルールは,法律に従事する者だけの問題ではありません。
 
 良い頭の体操になれば幸いです( ´∀`)
2018年5月3日|カテゴリー「豆知識
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 難解で手間や時間もかかるため,長期間に渡り放置されがちな相続手続ですが,相続人となった方が,その権利・義務を行使しないでいると,思わぬ災難に遭遇する場合があります。

 今回は,相続人となった方が,被相続人の死後にとるべき行動について御説明いたします。

 亡くなられた方(以下「被相続人」という。)の死亡により,相続が開始することは御存知かと思いますが,当然ながら,身近な人間の死を目の当たりにし,手続的なことは後まわしになってしまうのが実情かと思います。

 しかしながら,法的には,待ってもらえないケースも存在します。

 相続が開始した場合,すべての相続財産を承継するのが原則となります。
 これを「単純承認」といいます。

 しかし,被相続人が,必ずしも不動産や預貯金等(プラスの財産)を残している方ばかりとは限りません。
 中には,事情により,多額の借金を残したまま(マイナスの財産)という場合も考えられます。

 民法では,そうした場合に備えて,財産を受け継がないための例外的な制度を認めています。

 具体的には,「限定承認」と「相続放棄」という二つの制度が用意されていますが,いつまでもその選択の自由を認めるとすると,法的安定性に欠けるため,早めの対応が求められます。
 また,家庭裁判所への申述も必要になります。

 裁判所の関与はともかくとして,特に注視すべきは,どちらの制度も,「自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内にしなければならない」という点です。

 これを「熟慮期間」といい,それだけの期間があれば,相続するか否かについて,十分に判断できるだけの期間があるとのことですが,実際にはどうでしょうか?

 個人的には,「3か月」という期間は,あっという間に過ぎてしまうような気がいたします。

  過去のブログでも書きましたが,「相続放棄」が絡んだ事案があり,ここでも,「3か月」という期間の起算点について,非常に悩まされたことを記憶しています。
 
 なお,あくまでも相続の開始を知った時からであり,必ずしも,その起算点は,被相続人の「死亡した日」と一致しません。

 いずれにしても,被相続人の死亡から長期間経っているような場合については,原則どおり,「単純承認」の道しか残されておらず,マイナスの財産も含めて,すべてを相続することとなります。

 したがって,マイナスの財産が多いことが明らかな場合や,そもそも,どのような相続財産があるのか不明な場合等は,早めに行動されることをお勧めいたします。
 以下,「単純承認」,「限定承認」及び「相続放棄」を表にいたしますので,参考になさってください。

 茨城県つくば市のHP行政書士事務所では,相続(遺産分割協議)に関する業務を行っております。

 是非,御活用ください。
名 称        内 容       方 法
単純承認 すべての相続財産を承継する。 特になし(原則どおり)。
限定承認 すべての相続財産を承継するが,マイナスの財産については,自己の取得した相続財産の範囲内でのみ支払う。 相続人「全員」が3か月以内に裁判所へ申述する。
相続放棄 そもそも相続人とならない。 相続人「各人」が3か月以内に裁判所へ申述する。
2018年4月25日|カテゴリー「豆知識
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From the name, we will describe the clear difference between 'long term resident' and 'permanent resident' for those who can't grasp the difference or seem to understand the difference.

First of all, regarding "long term residence", the Japanese Ministry of Justice give consideration to admit those residence who specify their period of stay (a range not exceeding 5 years) due to special reasons.

As an easy-to-understand example of the "special reason" mentioned, in the case where a foreign wife (or husband) who was staying in Japan due to the status of residence of having a "Japanese spouse" is divorced or they become deceased and that person wishes to continue to stay in Japan after such an event.

Although there is a deadline for the period of stay, there is no restriction on the scope of activities conducted in Japan, so you can perform any work.

Next, regarding "permanent resident", this is the status of residence that can be obtained by receiving "permission" from the Japanese Ministry of Justice under the procedure called "application for permanent residence".

"Permanent resident" has greater merit such as unlimited period of stay (renewals unnecessary) and improved social trustworthiness, unlike the "long term residence" mentioned above.

However, not everyone can apply for permission of "permanent resident".

There are a few conditions and you need to meet all of them.

As a general rule, residing Japan for more than 10 years, have good behavior, and having a stable income, etc.

Also, when you visit Japan, you can not apply for permanent residence from the beginning of your stay as other prerequisites of that status of residence is required.

As with long term residence, there is no limit to the scope of activities.

The "HP administrative scrivener office" in Tsukuba city, Ibaraki prefecture deals mainly with the business related to visa status.

2018年4月25日|カテゴリー「豆知識
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 その名称から,違いが分かりそうで詳細がつかめない,「定住者」と「永住者」の明確な違いについて記載します。

 まずは「定住者」についてですが,日本の法務大臣が特別な理由を考慮し,一定の在留期間(5年を超えない範囲)を指定して居住を認める者,とされています。

 ここでいう「特別な理由」についての分かりやすい例としましては,当初,「日本人の配偶者」の在留資格により滞在していた外国人妻(夫)が,その日本人と離別又は死別した場合において,その後も引き続き日本に滞在することを希望するときなどが挙げられます。

 在留期間に期限はあるものの,日本で行う活動範囲については制限がないため,どのような仕事に就くことも可能です。

 

 次に,「永住者」についてですが,こちらは,「永住許可申請」という手続により,日本の法務大臣から「許可」を受けることにより取得することができる在留資格となります。

 「永住者」には,前述した「定住者」とは異なり,在留期間が無期限(更新不要)となることや,社会的信用性も向上する等の大きなメリットがあります。

但し,誰でも「永住者」の許可申請を行うことができるわけではありません。

そこには,いくつかの条件があり,それらのすべてを満たす必要があります。

 原則として日本に10年以上在留していることや,素行が善良であること,及び安定した収入があること等が,その条件となります。

また,訪日する際に,初めから「永住者」の申請手続を行うことはできず,前提となる,他の在留資格が必要となります。

なお,定住者と同じく,活動範囲に制限はありません。

 

 茨城県つくば市の,「HP行政書士事務所」では,主に在留資格(VISA)に関する業務を取り扱っております。

2018年4月16日|カテゴリー「豆知識
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 近年,合同会社の設立が増加してきています。
 安くて早く設立できるというイメージも浸透し,とりあえず会社(法人)を作ってみたい,又は個人事業主から移行してみようという方に,特に受け入れられているようです。

 合同会社は,LLC( Limited Liability Company)と呼ばれることがありますが,これは,アメリカで広く認められている,「有限責任会社」と類似の形態であるためです。
 日本では,2006年の新会社法施行により,新たに合同会社の設立が可能となりました。

 なお,有限責任とは,自らが出資した額を限度としてのみ責任を負い,会社として負った債務に対して,直接的に責任を負うことはないという意味です。

 以下,合同会社設立に際しての手続順に,株式会社との比較も交えなら記述します。

1 定款の作成について
 定款というのは,ざっくり言うと,会社の決まりごと(=根本規則)を定めた書面です(電磁的記録での作成も可)。
 合同会社も定款を作成することは必要ですが,株式会社とは異なり,公証人から,その認証を受ける必要はありません。
 定款の認証には,計52,000円の費用が生じるため,合同会社では,まずこれを省略できるというメリットがあります。
  
2 登録免許税の納付について
 定款を作成しただけでは,会社を設立したことにはなりません。
 管轄する法務局において,設立の登記をすることにより,会社として認められることとなります。
 その際に納めるのが登録免許税ですが,株式会社の最低額が15万円であるのに対して,合同会社では,最低6万円で済ませることができます。
 ※登録免許税の計算は,「資本金の額」に対する計算方法によって決まりますが,ここでは省略いたします。

3 設立に必要な期間について
 合同会社の設立は,やるべきことが簡素化されているため,株式会社の設立に比べて,設立に要する期間が短いのも事実です。
 なお,株式会社の設立とは,厳密には,「発起設立」と「募集設立」という2つの異なる方法がありますが,脱線してしまいますので,また別の機会といたします。

 設立に際しての費用・期間の面は,上に述べたとおりですが,一般の方に聞き馴染みがあるとまではまだいえない合同会社の大きなメリットとは,どのようのなものがあるのでしょうか。
 すべてを記載することは難しいため,主だった面に焦点を当ててみたいと思います。

1 社会的信用力について
 私は,HP行政書士事務所の代表という「個人事業主」をしておりますが,依頼人(取引先)の方が,私の詳細な情報を知りたいと思っても,せいぜいホームページ上のプロフィールを見る程度でしか,それを得ることは難しいと考えられます。
 一方,法人としてきちんと登記されている合同会社の場合,法務局へ行けば,誰でも謄本(登記事項証明書)を取得することができ,代表者の住所までも把握することが可能であり,その信用力は個人事業主に勝るといえるでしょう。
 また,個別の取引先はもちろんのこと,融資を受けるような場面においても同様であり,金融機関は,個人事業主よりも,いわゆる「法人格」が付されている合同会社への信用力の方が高く,融資が受けやすくなるようです。
   
2 定款による自治について
 冒頭において,定款とは,会社の根本規則と申し上げましたが,この定款の運用面が,株式会社との大きな違いであると思料します。
 株式会社の組織形態は多種多様であるため,詳述は控えますが,会社の所有者と経営者が分離しているという点が特徴であり,必ずしも出資者が自由に経営を行えるわけではありません。
 また,場合によっては,監査役等の監視機関を設置しなければならないこともあり,意思決定には多少の時間がかかります。
 この点,合同会社では,所有者と経営者が一致しているため,原則として,出資した社員は,その額の多寡に関わらず,平等な発言権をもって経営に参加することができますし,柔軟に定款を変更することにより,一部の者に業務執行権を与えることもでき,よりスピーディに,会社の方向性を決定することができます。
 これは,損益の分配についても同様であり,本来であれば,株式会社のように,その出資の割合に応じて損益分配がされそうにも思われますが,合同会社では,定款による別段の定めにより,個人の提供する能力等に応じて,出資比率とは異なる分配を行うことも可能です。

3 有限責任について
 有限責任については,冒頭のとおろですが,この点について,合同会社と株式会社とで主な考え方の違いはありません。
 つまり,どちらも有限責任であり,出資額を限度として責任を負う点は同じです。
 ここで問題となるのは,合同会社の本来のグループである「持分会社」という括りです。
 持分会社には,合同会社のほかに,「合名会社(全員が無限責任社員)」と「合資会社(無限責任社員と有限責任社員が混在)」がありますが,全社員の責任が「有限」なのは,合同会社だけとなります。
 なお,無限責任とは,会社の負った債務までも個人で負担するという,責任度合いの非常に強いものです。

 他にも,法人税での優遇面などがありますが,私の専門ではないため・・・,もう少し勉強してからにいたします。

 いかがでしたでしょうか。

 株式会社に比べて,やはり知名度が・・・,と考えられる方もいらっしゃると思いますが,株式会社に組織変更することはいつでもできますので御安心ください。
 まずは,合同会社で始めてみて,軌道に乗ったら株式会社へというスタンスでも良いのかと。

 今回の相談者であるM氏は,まさに個人のスキル(人的資産)がもっとも重要視される業種でもあるため,合同会社の設立が合っているかと考えます。
2018年4月8日|カテゴリー「豆知識
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 当事務所では,「会社設立」のお手伝いもメインの業務として行っております。

 新会社法施行後は,有限会社の設立は認められないため,「株式会社」がその中心となっております。

 会社の設立に際して,重要となる作業の一つに,「定款」の作成及びその認証手続があります。

 定款とは,会社の決まりごと(内部規則)のようなものです。

 以前は,紙ベースの定款が主流でしたが,コンピュータ化が進んだ昨今においては,「電子定款」という方法で,電磁的に定款を作成することも認められています。

 当事務所でも,電子定款を推奨しておりますが,その主な理由は,印紙税の関係です。

 定款の認証は,「公証人役場」というところで行う必要がありますが,紙ベースの場合,原本一通につき,「40,000円」が課税され,同金額を納める必要があります。

 一方,電子定款を作成すると「印紙税法上」の課税物件となる紙の「文書」が存在しないため、「印紙税」が課税されません。

 したがって,定款の認証代である「40,000円」を節約することが可能となります。

 しかしながら,電子定款を自ら作成しようとした場合,備えなくてはならない環境がいくつもあり,そのための費用も当然発生します。

  • ICカードリーダー:数千円程度
  • Adobe Acrobat:35,000円
  • マイナンバーカード(又は(旧)住基カード)
  • 電子証明書
  • 申請用総合ソフト
  • PDF署名プラグイン

 会社設立時の定款認証一回のために,これらの環境を整えるのであれば,そもそもの定款作成を含め,専門家である行政書士にお任せいただいた方が,断然,効率的・経済的かと思料いたします。

 個人事業主から法人への移行をお考えのお方,又は,一念発起して会社を設立してみようと検討中のお方は,是非,つくば市のHP行政書士事務所へ御相談くださいませ。

2018年4月4日|カテゴリー「豆知識
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 今回は,となる会社(法人)が所有していた自動車を,退職手当として現物支給するという内容で,その譲渡に係る名義変更を承りました。

 不動産の公示方法は「登記」,自動車については「登録」という程度の知識しか有していなかった私にとって,今回の案件は,未知の領域。

 行政書士の取り扱う業務は,非常に広範囲に渡るため,プロを名乗っていても,「初めて」というときがございます。

 あとは,過去の行政経験を元に,いかにスマートに業務を完了できるかが,力の見せどころとなります。

 車庫証明をはじめ,添付すべき書類 とその意味合いについては,不動産の移転手続に近いものがあったため,特に違和感はありませんでしたが,予想外だったのは,陸運局の混雑具合と,受付窓口が閉まる時間でした。

 都合により,午後3時過ぎに訪れましたが,先入観で17時15分までは開いていると思っていたところ,16時で終了という悲劇に見舞われ,初日は申請できずに終了しました・・・。

 翌朝,気を取り直して開庁前に訪れましたが,それでもそこそこの混雑ぶりに驚きました。

 結局,2日かかってしまうという苦い経験をしましたが,書類等に不備がなければ,1時間程度で申請手続は完了いたします。

 色々と吸収すべきことのある案件となり,今後は,自信を持って御依頼を受けることができるものと思料いたします。

 つくば市,土浦市及び県西地域を中心とするHP行政書士事務所では,帰化申請,在留資格に関する申請,遺言・相続,会社設立及び農地転用に関する業務を中心に行っておりますが,今回のような事案についても,幅広く対応させていただきますので,お気軽に御相談ください。
2018年3月25日|カテゴリー「豆知識
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 特例有限会社Aの代表取締役B氏から,B氏が個人で所有する土地を,Aに売却したいとの御相談がありました。
 一見すると,B氏が実質的に経営する会社Aとの売買契約であるため,行政書士が介入する場面ではないようにも思われます。

 しかしながら,Aは,「法人」という独立した人格を有しており,B氏が自由にコントロールすることはできません。
 仮に,B氏が何の制約もなしにAと本件売買契約を結べるとしたら,おそらくB氏は,自身に有利な(高額な)金額設定をするでしょう。
 そうすることで,Aの資産は不当に害される結果となります。

 そこで,会社法356条1項2号において,取締役がその地位を利用し,会社利益を犠牲にして,自己または第三者の利益を図ることを防止するため,利益相反取引を行う場合(直接取引)には,株主総会(取締役会設置会社においては取締役会)において,その取引について重要な事実を開示して,その承認を受けなければならないと規定されています。

 今回のケースは,まさに直接取引の事案に該当するため,条文どおり,株主総会(※)での承認を受けなければなりません。
 ※特例有限会社は,取締役会を設置することはできませんので,必ず株主総会の承認を得る必要があります。

 したがって,その議事録を正確に作成する必要があり,文書作成のプロである,行政書士の出番となります。

 今回は,典型的な事案でしたが,前職時代から,利益相反に関する事案には,いつも頭を悩ませます。

 なお,取締役が行う行為すべてが,「利益相反取引行為」に該当するわけではありません。
 会社側が犠牲を被らない行為については,その承認を要しないこととなります。
 以下,その例を示します。

 ・取締役から会社への無利息・無担保の金銭貸付
 ・取締役から会社への無償贈与
 ・取締役から会社に対する債務免除
 ・会社と取締役間での相殺

 つくば市のHP行政書士事務所では,帰化申請,国際関係(在留資格・VISA),遺言・相続,会社設立及び土地活用(農地転用)のほか,売買契約書の作成や本件のような,株主総会議事録の作成に関するサポートも行っております。

 是非,御活用くださいませ。
2018年1月1日|カテゴリー「豆知識
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 「農地法第3条許可申請」とは、農地を農地のまま他の方に移転する際に、農業委員会に対して、事前にその許可を求める申請のことをいいます。

 農業委員会では、農地の減少や荒廃を防ぐことを主な目的として、農地を新たに譲り受ける方について、農業に従事する適性があるかどうか等についての審査を行います。

 農業委員会の許可を経ずに、勝手に(所有権)移転登記を申請することはできません。

  今回、無事に許可は下りましたが、以下の点が通常の事案とは異なり、少々頭を悩ませました。

① 申請地の特定について
  土地には一筆ごとに地番(≒番地)という個別の番号が存在しますが、今回の申請地は、過去に市が
  実施した国土調査の際に、土地の筆界(一般的には境界と呼ばれていますが、厳密には、筆界と境界
  は異なります。)がうまく定まらなかったため、複数の土地が混在する状態となっていました(これ
  を「国調筆界未定地」といいます。)。

② 譲受人が複数であったことについて
  一般的には、譲り渡す方(現所有者)1人 → 譲り受ける方(新所有者)1人という流れになりま
  すが、今回は、譲渡人1人に対して、譲受人が2人いらっしゃっいました。

  それ自体は特に問題ないのですが、①のように申請地が不明確な場合、原則的には、まず、申請地の
 地図をきちんと整理し、現地を特定した上でなければ、権利の移転をすることができません。

  この場合、管轄する(地方)法務局に対して、「地図訂正」の申し出を行いますが、測量や筆界の特
 定といった専門的な知識・技術を要するため、「土地家屋調査士」に依頼するのが一般的です。

  なお、その後の移転登記を代理人に依頼する場合には、「司法書士」の業務となります。


 今回は、農業委員会に事前の照会を行った上で、いずれ、地図訂正を行うことを前提に、権利の移転だ
 けを行う許可申請を認めていただけました。

 農地法に係る申請行為は、「行政書士」の専門業務となります。

  
  今回御紹介した事案以外にも、住宅を建築するため、農地を宅地に変更したい場合(農地転用)等
 も、農業委員会の許可が必要となります。

 そのような場合には、是非、当事務所へお問い合わせくださいませ(^ ^)
2017年12月31日|カテゴリー「豆知識
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ゆるーく仕事納めをいたしましたが、来年はより精力的に業務を全うしていこうと思います。

初年度となる本年は、条文の解釈についての照会案件から始まり、遺産分割協議、相続放棄、許認可申請及び農地法の許可申請と様々な案件の御依頼をいただきました。

当事務所では、申請取次行政書士として、外国人の在留資格に係る申請、及び帰化許可申請を一番の柱として業務を行っておりますが、以下の業務も得意分野としておりますので、再度、御確認願います。

相続手続 → 遺産分割協議書及び相続関係説明図の作成

遺  言 → 自筆証書遺言又は公正証書遺言の作成

会社設立 → 株式会社の設立のみならず、近年増加している合同会社の
         設立にも力を入れております。

土地活用 → 農地の転用に関する申請です。
        例)農地を移転したい。
          農地を宅地に転用したい。
          農地を移転すると同時に、宅地に転用したい。  

その他、行政書士の中心業務となる、各種許認可申請等も承ります。

まずはお気軽にお問い合わせください。

それでは、良いお年を(^ ^)
2017年11月20日|カテゴリー「豆知識
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 今回は、行政書士としてではなく、過去に人事担当者であったときの経験に基づき、書かせていただきます。

 公務員を退職後、父が経営する会社へしばし従事して思いましたが、特に中小企業や個人経営の場合、残業代(超過勤務手当)を、請求された時間分だけ、満額(以上)で支給してしまうケースが多いように見受けられます。
 また、いわゆる割増率に対する認識にも誤りがありました。

 まず、労働基準法の原則的な規定ですが、「1日に8時間、週に40時間を超える労働をさせてはならない。」とされています。
 これを、「法定労働時間」といいます。

 そして、この原則を超えた労働時間を「法定外労働時間=残業」と呼びます。
 
 ここまでの認識はほぼ共通だと思いますが、では、定時を過ぎてもいた時間すべて残業か?等という点で大きく異なり、違法又は不当な残業代の支払が行われている実態があります。

 色々な事例があると思いますが、ここでは4つほど取り上げます。

【事例1】
 (残業代欲しさもあり)勝手に行った自己都合による場合は、請求できるか?

 これは、もちろん請求できませんね。
 本来、超過勤務命令権者(上司や店長)から、時間外労働の命令を受けて、初めて発生するものです。
 命令権者に対して、残業をしても良いかどうか、その都度、確認しましょう。

【事例2】
 適法な残業を行った場合において、喫煙や夜食等の小休憩を何度か行った時間も込みで請求できるか?

 残業代とは、本来業務の職務に専念した時間のみを指します。
 タイムカードの入出記録だけで判断せず、きちんと「超過勤務命令簿」への記載を行い、本当に業務を行った時間分だけを請求・支給するのが筋です。
 パソコン等の端末を落とす時間や、帰宅の準備(着替え)をする時間も残業には該当しません。
 
【事例3】
 以下、割増率の問題です。
 始業9:00 → 終業17:00(うち、昼休み1時間)であった場合、定時以降の残業はすべて、時間単価 × 1.25の割合で計算すべきか?

 この場合、実際に勤務している時間は、昼休みを除く7時間ですので、前述した労働基準法の8時間を超えていません。
 したがって、少なくとも17:00から18:00までの1時間については、時間単価 × 1.00で計算すべきであり、すべての時間を時間単価 × 1.25で計算するのは正しくありません。
 まさに、不当利得です。

【事例4】
 就業規則で、土日が休日と定められている場合に、土曜日に急な出勤を命じられた場合、「休日割増賃金」である時間単価 × 1.35の割合で計算すべきか?

 これも、安易に休日出勤の割増率を乗じるべきではありません。
 労働基準法では、週1日の「法定休日」を与えると定めています。
 したがって、土曜日という1日が、その法定休日に該当するのか、又は就業規則により任意に定めた週休日なのかを考えなければなりません。
 もし、単なる週休日であるならば、土曜日に働くことで、週40時間の制約を超える部分について、平日同様の考え方で、時間単価 × 1.25の計算を行えば良いこととなります。
 1.35という数値が現れるのは、法定休日の場合だけです。
 なお、繁忙期と閑散期が大きく分かれるような業態については、「変態労働時間制」という別の制度が設けられています。

 その他、いわゆる「360協定」の問題等、代表的な労使間でのトラブルは多々ありますが、冒頭で述べたとおり、素人に毛が生えたようなレベルの知識ですので、参考になれば幸いです。
2017年9月19日|カテゴリー「豆知識
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 近年行われた法律の大改正といえば、2006年の「新会社法」施行を思い浮かべる方も多いかと思います。
 有限会社設立の廃止や、合同会社の誕生など色々とありましたね・・・。
 私は、就職したばかりで、むしろ新会社法から学ぶことができたため、あまり苦労しませんでしたが、今回は違います。

 ばっちり、改正前の民法(以下「現行民法」という。)で暗記しているため、初学者に逆戻りするような気分です。
 そのため、民法の大改正(以下「改正民法」という。)に係る記事や条文は、あまり見ないようにしていました・・・。
 しかしながら、公布されてしまったからには、そうも行きません。
 末端ながら、プロとして、ここは頑張るときです。
 
 現行民法は、「学問」という意味では面白いものでしたが、あくまでも明治時代に作られたものであり、現代社会とかけ離れたルールが数多く存在しています。
 今回、ようやくそれを大きく改正する動きとなりました。

 さて、どのような感じに変わるのでしょうか?
 今回は、「債権法」に焦点を当てて、少し考察してみたいと思います。
 
 例えば、コンビニでお弁当を買うといった、私自身、普段、何気なくしている行動(取り引き)も、法律的な言葉に置き換えると、「売買契約」であり、「諾成・双務・有償契約」と呼ばれる法律行為となります(民法555条)。

 ここで、「諾成」とは、当事者の合意のみで成立することをいい、「双務」とは、互いに給付義務を有しているという意味であり、上述の例でいいますと、お店側の目線では、私が指定したお弁当を提供する義務があり、一方、私の目線としては、それに対する対価を支払う義務が生じているのです。
 なお、「有償」とは、当事者双方が給付するものに財産的価値があるという意味です。

 このバランスが成り立っている間は、法律に則った行為が自然と行われているため問題ありませんが、一方がその役割を懈怠したとき(=債務不履行があったとき)に初めて、法律が顔を出すこととなります。
 
 ただ、コンビニの例で話を続けるのは限界があるため、もっと大きな買い物として、「家」や「自動車」を購入することを想定したお話をさせていただきます。

 【事例 1】
 売主(A)から買主(B)が新築の建売住宅を購入する契約をしました(どの建売物件を購入するかは特定済みです。)。
 契約は無事に満了しましたが、もし、実際に家を引き渡される前に、落雷(天災)により、家が全焼してしまった場合、Bさんは、それでも支払いをしなければならないでしょうか?

 いきなりですが、これは、いわゆる「危険負担」と呼ばれる問題になります。
 債権者と債務者、そのどちらが家の焼失に関する危険(責任)を負担するのかということです。
 この事例に関して結論を言えば、現行法においては、Bさんは支払義務を免れず、Aさんは売買代金の請求を引き続き行えるということになります(債権者主義:民法534条)。
 「契約自由の原則」に基づき、これと異なる定めを置くことももちろん可能ですが、条文だけを見てみると「??」と不合理に感じる方もいるのではと思料します。

 では、改正民法ではどうでしょうか?
 Bさんが、引き続き支払いを行わなければならないか否かが、大きなポイントとなります。
 条文で確認してみましょう。

 当事者双方の責めに帰することができない事由によって債務を履行することができなくなったときは、債権者は、反対給付の履行を拒むことができる(改正民法536条1項)。

 ・当事者双方の責めに帰することができない事由 → 落雷
 ・債務を履行することができなくなったとき → 建売住宅の引き渡し
 ・債権者は → Bさん
 ・反対給付の履行を拒むことができる → 売買代金の請求を拒むことができる。

 いかがでしょうか。
 Bさんは、焼失してしまった家の支払いをしなくていいという帰結になり、現行法とは結論がひっくり返っていることがよく分かります。

 
 【事例 2】
 売主(A)から買主(B)が「中古」の自動車を買い受ける契約をしました。
 しかし、後日、契約当初からエンジン(重要部分)に欠陥があることが判明したという場合です。

 中古車の契約状況にもよるため、こちらは安易に書ける事例ではありませんが、「売主の瑕疵担保責任(民法570条)」の適用の可否が問題となります。
 そもそも、「瑕疵担保責任」とは?
 ちょっと聞き慣れない言葉ですが、もう少々お付き合いください。
 簡単に申し上げると、一般の人では簡単に発見できないような瑕疵(欠陥) があった場合に、売主が買主に対して負わなければならない責任のことをいいます。
 これは、法が特に定めた無過失責任(逃れられない責任)であるため、非常に強力です。
 そのため、単なる瑕疵には適用されず、隠れた瑕疵(目的物が通常有すべき性質・性能を持っていないこと)でなければなりません。
 
 今回の事例におけるエンジンの欠陥が、隠れた瑕疵に該当するとした場合、現行民法において、Bさんは、Aさんの責任の有無に関わらず、損害賠償を請求することが可能となります。
 これは、事例 1と異なり、個人的には納得のいきやすい結論に思われます。

 ではでは、こちらも改正民法ではどうなるでしょうか?
 と、ここで少し驚きの展開が・・・。
 適用される条文自体が大幅に変更となります。

 具体的には、債務不履行の一般原則を定めた、改正民法415条で一元処理されることとなり、結論も、以下のように分かれます。
 ・Aさんに責任があるとき → 損害賠償の請求ができる。
 ・Aさんに責任がないとき → 損害賠償の請求ができない。

 確かに、現行民法におけるAさんの責任は非常に重く、当事者の公平を保つためには、改正民法が適しているようにも感じます。
 ただし、改正民法において、Aさんの責任の度合いが重くなる部分もあります。
 
 それは、「損害賠償の範囲」です。
 現行法では、Bさんが欠陥車を乗ることにより無駄にしてしまった利益(信頼利益)を賠償すれば良いだけでした。
 しかしながら、改正民法においては、Bさんが最初から欠陥のない車に乗れていれば得られていたであろう利益(履行利益)までもが賠償の範囲とされています。

 以上、事例を2つ挙げて考察してみましたが、いかがでしょうか?
 民法は1,000以上の条文から成り立っているため、ほんの一部の御紹介です。
 ただ、債権法だけ見ても分かるとおり、皆様の生活に非常に密接・不可分な法律です。

 これを機に、本屋さんで「民法入門」を手に取り、秋の夜長に読みふけってみては?と考えます(^ ^)

2017年8月24日|カテゴリー「豆知識
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 日本では、高齢化の急速な進展が問題となっており、その需要に対応すべき介護従事者の不足も深刻化しています(要介護者:564万人(H25年度)、介護従事者:171万人(同))。

 今後、その需要が更に高まることは、公然の事実です。


 それらを背景として、平成281128日、「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律」(技能実習法)が公布され、本年111日から施行されることとなりました。


 また、同時に、「出入国管理及び難民認定法」(改正入管法)の一部が改正され、在留資格に「介護」が創設され、介護福祉士の国家資格を有する外国人は、介護施設等との契約に基づき、介護又は介護の指導の業務に従事することが可能となります(平成2991日施行)。

 

 典型的な流れとしては、在留資格「留学」で入国した外国人が、介護福祉士養成施設で修学し(2年以上)、介護福祉士の国家資格を取得することで、在留資格「介護」へ変更することが認められ、介護の現場へ従事することとなります。 


 現在、EPA(経済連携協定)により、インドネシア、フィリピン及びベトナムの3か国ついては、介護福祉士候補者としての入国が認められていますが(在留資格「特定活動」)、この度の法改正による受け入れは、EPAとは異なり、国籍の制限は特にありません。


 なぜなら、これらの取り組みは、日本の介護の技術を、開発途上国等へも移転し、人材育成(人づくり)を通じて、国際協力の推進を図ることが主な趣旨とされているからです。


 したがって、単に、日本が抱える介護人材の不足への早急な対応を目的としているものではないという説明になります。


 冒頭に記述した「高齢化問題」と直結しないようにも思われますが、現行制度では、介護福祉士養成施設(=大学、専門学校等)の留学生が介護福祉士の資格を取得しても、日本国内で介護業務に就けないという不都合が生じています。


 在留資格「介護」が認められることにより、国籍を問わず、質の高い人材が介護の現場に身を投じることができるようになることで、結果的に介護人材の不足もある程度解消するのであれば、そこに大きな意義があるのではないかと考えます。


 外国人介護士が参入することで、「倫理観」や「宗教」等の違いにより様々な問題・課題が生じることも必然ですが、そちらについては、介護に精通した専門家の方達が良い方向に導いてくれることと信じ、私見は控えます。


 行政書士としては、新たに創設される在留資格の制度趣旨についての理解を深め、サポートを必要とする外国人に対して、スムーズなサービスの提供ができるよう努めていきたいと思料します。

2017年8月16日|カテゴリー「豆知識
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 本年5月29日から、「法定相続情報証明制度」(以下、「本制度」という。)が始まりました。

 人が亡くなったとき、相続人はその権利・義務を承継し、相続手続を行わなければなりません。 

 しかしながら、近年、特に不動産について、所有権移転登記(相続登記)の未了により、「所有者が不明」となることが社会問題となっています。

 いわゆる「空き家問題」等もこれに属するものです。

 その要因として、現行の相続手続制度は、膨大な書類(戸籍・除籍謄本等の収集)及び煩雑な手順を要することから、一般の方には抵抗が大きく、結果的に放置されてしまう傾向にあることが指摘されています。

 本制度の発足により、相続人が法務局(登記所)に対し、必要書類を提出することにより、登記官がその内容を確認のうえ、「法定相続情報一覧図の写し」(以下、単に「証明書」という。)が交付されます。

 現行制度では、いちいち書類の返却等のやり取りを要しますが、本制度はこれを簡素化し、あらかじめ必要な通数の証明書を請求することにより、銀行や法務局での手続を同時進行的に進められることに大きな意義があります。

 本制度は、相続登記の促進を主な目的としておりますが、不動産を含まない場合についても利用することが可能となるため、亡くなられた方(被相続人)名義の預金の払戻し等にも、証明書をもって、簡単に手続を行うことができます。

 ところで、「相続手続」は、行政書士の主な業務の一つです。

 私も、本制度についてはまだ勉強中ですが、効率よく相続手続を行うために、本制度を利用することを念頭に仕事をしております。

 詳細も含めまして、当事務所へお気軽にお問い合わせください。

 最後に、今日は、送り盆です。

 御先祖様が大切に遺された土地等について、きちんと整理がなされているかどうか、この機会に御家族と話し合ってみるのも良いのでは(^ ^)
2017年7月22日|カテゴリー「豆知識
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 自分の職業を聞かれた際に、本来、「◯◯株式会社の従業員です。」と伝えるべきところ、「◯◯株式会社の社員です。」と答えてしまっていませんか??

 一見、どちらでも良いように思われるかもしれませんが、これは認識の誤りです。

 一般的な雇用契約により会社から給与を受けている方、いわゆるサラリーマンの方は、その会社の「従業員」となります。

 なぜなら、「社員」とは、会社法上、出資者である「株主」のことを指す言葉であるからです。
 株主様は、会社の実質的な所有者であるため、一時の社長さんよりも偉い方々です・・・。

 つまり、両者の意味はまったく異なるものとなり、真実とかけ離れた回答をしていることになります。

 一方、「従業員」であり、かつ、「社員」でもあるというケースが存在します。

 その代表例の一つが、「ストックオプション」と呼ばれるものです。

 簡単に説明しますと、従業員に対して自社の「株式(新株予約権)」を付与することにより、従業員の士気を高め、個々人が仕事をバリバリ頑張ることで、会社の総合的な利益アップが見込まれ、所持する株式の価値も上昇し、結果的に会社と従業員間において、Win-Winな関係が図られるという制度です。

 もちろん、メリットだけではなく、デメリットも存在しますが、少なくとも自社株を所持している間は、「社員」を名乗ることができるのでは?
 と、これは勝手な解釈です(^_^;)

 いずれにしましても、こうした(ビジネス)用語は、その定義をしっかりと踏まえたうえで使用することをお勧めいたします。
 なお、民間用語である「会社員」を名乗ることは問題ありません。

 当事務所では、株式会社に限らず、合名会社、合資会社及び合同会社の会社設立のお手伝いもしております。
 お気軽に御相談くださいませ。
 
 よろしくお願いいたしますm(_ _)m
2017年7月21日|カテゴリー「豆知識
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 最近、マンション等で孤独死される高齢者の方が増加傾向にあるという話題をニュース等で目にします。

 少子高齢化が進む日本において、避けることのできない悲しい現状です。


 今回、まさにそのような状況で亡くなられた方(以下「被相続人」といいます。)の御親族(兄弟姉妹)から、相続(遺産分割協議書の作成)に係る手続についての依頼を受けました。

 なお、既に御両親は他界されています。


 相続人に該当する方全員(後に増えます。)が「相続放棄」を望んでいらっしゃいましたが、相続開始から一定期間(3か月)を経過していたため、放棄をすることは不可能な状態にありました。


 そこで、兄弟姉妹全員で、マンションの所有権を「共有」することで合意がなされました。


 ここまでは話が早かったのですが・・・戸籍集めを開始して間もなく、問題が発生。

 相続人である兄弟姉妹の中には、被相続人によりも先に亡くなられている方達もおりました・・・。

 (最初の相談時に、もっとよく確認すべきであったと反省しています。)


 ここで、突然、被相続人の甥っ子・姪っ子さん達も相続人として続々登場してくることに!

 ちなみに、これを「代襲相続」といいます。

 カッコいい名前ですが、ここから少しややこしい手続へと変化していきます。


 当初は数名のはずであった相続人に、代襲相続人が加わることで一気に十数名へと増員(^_^;)

 お住まいも、当然ながら津々浦々。


 取り急ぎ、甥っ子・姪っ子さん達へ、相続する権利がある旨の「通知」を発出しましたが、御本人達からすれば「寝耳に水」な話。

 「え?自分が相続人??なぜ???」


 色々ありましたが、結局、どなたも「相続放棄」を選択されました。


 しかしながら、「相続放棄」とは、その意思表示をするだけでは足りません。

 その理由は割愛しますが、家庭裁判所において、「相続放棄の申述」という手続を経なければならないことになっています。

 そして、裁判官に認められて初めて、相続人の責務からも逃れることができます。

 こちらの相続放棄については、一定期間を経過していないと判断されたため、何とか間に合いました。


 今回の事案では、被相続人に負の財産(借金等)はなく、主にマンションの所有権の帰属が焦点となり、その他に複雑な問題はありませんでした。


 事案の紹介は以上ですが、私のような士業を営む者から、「あなたも相続人ですよ。」と声をかけられることがあり得ます。

 突然のことできっと驚かれるでしょうが、その際には、御自身のためにも、冷静な判断、及び迅速な行動を心掛けていただければと思います。


「おまけ」

 最後に、分譲マンションへお住いの方へ身近で深刻な問題です。

 もし、今回の事案で、相続人全員の方に相続放棄が認められたとした場合、相続人は不在となりますが、残ってしまったマンション一室の「維持・管理」は一体誰がしなければならないでしょうか?

 赤の他人のお部屋ですから、自分にはまったく関係ないとお考えでしたら、残念ながらそれは違います・・・。

 マンションの住人同士は、「運命共同体」です。

 私が確定的に述べることではありませんので、お時間がある際に、是非、ネット等でお調べくださいませ。

 意外な結論に辿り着くはずです。

2017年4月21日|カテゴリー「豆知識
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数ある行政書士の業務の中でも、当事務所で取扱う業務の柱の一つは、在留期間の更新、在留資格の変更、及び永住許可申請等となります(以下「国際業務」という。)。

国際業務は、通常の行政書士資格でも行うことができますが、入国管理局への届出を済ませることで、より手厚いサービスを提供することが可能となります。

これは、一般に「申請取次資格」と呼ばれるものです。
日本行政書士会連合会が主催する研修・効果測定試験を修了し、地方入国管理局長へ届け出ることでその資格が付与されます。

具体的には、外国人の方本人が入国管理局へ出頭することを免除され、申請取次資格を有する行政書士(以下「申請取次行政書士」という。)が代わりに一定の申請・届出を行うことが認められます。

つまり、外国人の方は一度も入国管理局へ行かずに手続を済ませることができます。
時間的な拘束から解放されるのはもちろんのこと、厳しいとされている書面審査を専門家である申請取次行政書士に任せることができるため、大きなメリットがあります。

なお、「イミグレーション」は、申請取次を意味する言葉ではありませんが、国籍に関する業務として、外国人の方にはイメージがしやすいようです。

当事務所でも、本年5月下旬を目標として、申請取次行政書士としての業務を追加するため、その準備をしている最中です。

更新手続を忘れてしまった、又は在留資格外の活動を無断で行ってしまった等の理由により不法滞在の状態となり、本国へ強制送還される場合もございます。
日本で、安心・安全な生活を送るためにも、御自身の在留期間や在留資格については、十分に御注意ください。

もし、国際業務に関する内容でお悩みの方や御友人がいらっしゃいましたら、お気軽にお問い合わせください(^ ^)

また、開業当初から「帰化許可申請」の業務を行っておりますので、永住権の取得ではなく、日本の国籍を取得したいとお考えの方についても対応させていただきますm(_ _)m

2017年2月8日|カテゴリー「豆知識
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当事務所のホームページにも、行政書士は「街の法律家」と記載しております。
法律を取扱う者として、その点については特に疑問はございません。
しかしながら、少し抽象的な表現では?という御意見もあるかと思います。

法律家というと、まずは「弁護士」さんをイメージされるのではないでしょうか?
もちろん、それは正解です。
弁護士さんはあらゆる法律相談を受任することが可能です。

ただ、実際に弁護士さんに相談をするような出来事が人生のうちに何回あるでしょうか。
逆に言うと、大きな訴訟に発展するトラブルに巻き込まれることがそうそう身近にあるのか・・・。

少なくとも私は、これまでの35年間で個人的に訴訟をしたことはございません。
ちなみに調停は経験がございますが、それも一般的には稀な経験かと考えます。

一方で、ちょっとしたトラブル(=これって法的にはどうなの?)という事案はオン・オフ問わず身近にありますよね。

そんな時、皆様は誰に相談をされますか?

私は、しばしば某オークションサイトに洋服等を出品いたしますが、顔の見えないネット上のお取り引きになるため、当然、ちょっとしたトラブルが生じることがあります。

そして、相手方(=落札者)からよく言われるセリフの代名詞が、「出るとこ出てもいいんですよ!」です。

「出るとこ」とは、もちろん裁判所を指しているのだと思いますが、「出てもいい」という覚悟と知識・経験を本当にお持ちかどうかは、かなり疑わしい部分です。

そのような小さな事案ごとに弁護士さんへ相談していては、費用等を考えると結果的に大損してしまいます。
相手にしてもらえるかどうかもわかりません。

では、いよいよ「行政書士」の出番かというと、そうでもありません・・・。
行政書士は、「紛争性」のある案件については法律事務を扱うことはできないからです。

上述したような少額な争いの場合、簡易裁判所が管轄となりますので、私であれば「(法務大臣の認定を受けた)司法書士」さんに相談するでしょう。
※紛争の目的の価額が140万円を超えない場合に限ります。

最近では、某大手事務所を中心に「過払い金の請求」でCMでもお馴染みですね(^ ^)

??行政書士はいつ登場するの??

キーワードは「予防法務」です。

予防法務については、ネット上でも長々と書かれているので、ここでは割愛いたしますが、要は将来の紛争を未然に防ぐために、予め確実な手立てを打っておくということです。

訴訟が大好きといったアメリカ的な発想の方でもなければ、大抵はトラブルを回避したいものではないでしょうか?

そのためには何をすれば良いのか?

前置きが長くなりましたが、そこでようやく「行政書士」が登場いたします。

行政書士は、その名のとおり「書士」であり、法的な文書作成のプロであります。

例として、「契約書」であればトラブルが発生しないような不備のない文書を作成すべきであり、仮に訴訟へ発展したとしても、勝訴できるような準備を講じておけば良いのではないでしょうか。
相続に係る「遺産分割協議書」についても同様です。

まだ紛争が発生していない段階で、きちんとした合意形成が書面でなされていれば、トラブルが生じるケースも少なく、安心して生活することが可能です。
何か法的な効果を伴う行為をされる際に、事前に行政書士を頼っていただければ、その一助となることができます。

「街の法律家」とはそのような意味合いであると、私は理解しています。

端的に申し上げると、紛争は「弁護士」又は「司法書士」、紛争は「行政書士」といった感じでしょうか。

いずれにしても、行政書士は官公署への専門的な書類の提出だけを行っているわけではございません。

「業際問題」が厳しく問われる世界ですのでこの辺で終了しますが、行政書士も法律家としてお役に立てる場合が多々あります。
 
 是非、御活用くださいませm(_ _)m
2017年1月25日|カテゴリー「豆知識
本日からブログを更新していきたいと思います( ´ ▽ ` )ノ
まだスタンスがきちんと定まっておりませんが、なるべく身近で為になるテーマを取り上げていく予定です。

初回のテーマは、法の入り口でもある「文書」です。
その中でも、お仕事上でよく使う「ビジネス文書」に焦点を当てたいと思います。

まずは簡単な例題です。

・宜しくお願いいたします。
・よろしくお願い致します。
・宜しくお願い致します。

定型でよく使われるフレーズですよね。

しかしながら、いずれも不備のある記載です。

・よろしくお願いいたします。

が、正解となります。

なぜ?

結論を簡単に言いますと、日本では、平仮名で記載すべき文字と漢字で記載すべき文字が細かく決まっているからです。

公務員や法務系の仕事に従事していると当たり前のようにも感じますが、同業者様のホームページを拝見しても、これがまたどうして・・・乱れておりますね。

では、続いての例題です。

・御(お、おん又はご)+単語

こちらも身近な「接頭語」でありながら、平仮名で記載すべきか漢字で記載すべきか、よく考えると迷いませんか?

明確なルールがございますので、御安心ください。

1.”お”と読む場合:平仮名で記載します。  
  例:)お願い、お礼

2.”おん”と読む場合:漢字で記載します。 
  例:)御中、御礼

3.”ご”と読む場合:接続する単語が漢字の場合は漢字で、平仮名の場合は平仮名で記載します。
  例:)ごあいさつ(「あいさつ」自体が平仮名表記です。)、御案内

以下、よく使うフレーズを記載します。

・して下さい。 → してください。

・して頂けますか? → していただけますか?

・挨拶 → あいさつ

・予め → あらかじめ

・但し → ただし

・又、 → また、(ただし、A又はBの場合は、漢字表記となります。)


いかがでしょうか?

どんなに内容がSo cool!であっても、そもそもの日本語表記が間違っていると、社会人としては・・・というお話でした。

日本語は本当に奥が深いものですね〜。

是非、参考になさってくださいませm(_ _)m